真言宗豊山派の年中行事-春-
総本山長谷寺では、2月8日より7日間、罪障消滅、無病息災、
この結願の14日の法会に「だだおし」と呼ばれる珍しい行事があります。伝えによると、長谷寺の徳道上人が、養老2年(717)に病いにかかり、夢うつつの間に閻魔大王より「お前は死んではならぬ、早く立ち返って西国霊場札所を開くように」とのお告げがあり、その時「
大和に春を呼ぶ火祭りとして、総本山長谷寺の「だだおし」と東大寺二月堂の「お水取り」は、並び称されています。寒い季節ですが、春を呼ぶ祭礼ですので、ぜひお参りしたいものです。
お釈迦さまの入滅された2月15日に、その遺徳を
常楽会では、お釈迦さまの入涅槃の情景をわかりやすく説き、その徳をたたえた「涅槃講式」(
なお常楽会と、4月8日の
お釈迦さまはインドのクシナガラ城外において、80歳で涅槃に入られました。涅槃とは、古代インドのニルバーナという言葉に由来します。煩悩の炎が消された状態の安らぎ、さとりの境地を意味します。また、生命の火が吹き消されたところから、入滅、死去のこともいいます。
彼岸会の期間は、春秋の2回、春分の日と秋分の日を中日として前後各3日間、合わせてそれぞれ7日間です。春分の日と秋分の日がそれぞれ中心なのは、仏教の日本伝来以前から、これらの日が昼夜の長さが同じで、農耕の感謝祭など行われたからだと考えられています。やがて仏教が伝来するとその意味も変化します。この一週間の仏教的意義は、彼岸(あの世)にいらっしゃるご先祖さまやすべての精霊に、
ところで、我々にはこの世の迷いの
「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、年間の区切りである春と秋の季節に、これらの心得をあらためて噛み締め、正しい生活をおくりましょう。
真言宗の宗祖である弘法大師は、承和2年(835)3月21日、62歳で、高野山奥の院においてご
この法会は、弘法大師を強くお慕いされた
お釈迦さまは、4月8日、インドのルンビニーの花園で御誕生されました。仏生会はこの御誕生を祝う法会で、「
呼び方はさまざまですが、現在では親しみやすく「花まつり」として、子どもたちを中心とした
真言宗豊山派の
私たちは『檀信徒のおつとめ』や豊山流のご詠歌で、弘法大師、興教大師、専誉僧正の三人のご宝号をお唱えしています。三祖の一人として、深く帰依し、報恩謝徳の誠を捧げるという意味で、大切にお唱えしましょう。